IWAMOTO Indoor Tennis

TOP - Report

夏合宿を終えて

                              IWAMOTO Indoor Tennis
岩本 享浩

夏のジュニア合宿は、何日も前から楽しみで仕方ありません!もちろん子どもたちも同じだと思います。今年はどんな合宿になることやら・・・

22日、朝7時45分にIWAMOTOに集合して、宿のバスに乗って出発します。もちろん、遅れてくる選手は一人もいません。バスで走ること約1時間で、練習コートの「和紙の里テニスコート」に到着です。

 

今年は、「合宿インフォメーション」の近藤さんや、毎年お世話になる宿の緑風荘のおかげで、3日間、6面すべてのコートを確保していただきました。コートについたら、バスから荷物をおろして、練習開始です。

ランニングから始まり、ストレッチをして、各コートに分かれました。今年の合宿のテーマは「元気を出す!」です。

 

最近は、練習中にいじけたり、いいショットを打っても、下を向いていたり、もっと声を出して頑張らないといけないところで、元気がありません。ラリー中、ミスをしても無言・・・5分もラリーをしていたら、ただ打っているだけ・・・

合宿中は、どんな練習をしても「コースを狙う」と「声を出す」事を言い続けました。「声を出す」には、「良いショットを打ったらガッツポーズをする」も加えました。

少しでも、自分がイメージしたとおりのショットを、打ち続けよう!そんな願いを込めて、練習を見ました。しかし・・・暑さと、集中力のなさで、だんだん元気がなくなり、思った事が出来ずにキレていく子供たち。まだ練習を開始して30分も経ってないのにダラダラです。

 

今回は、AチームBチーム関係なく、練習をしました。Aの選手達には「Bの選手たちは、こんなに迫ってきている」とプレッシャーを掛けて、追い込んでいきました。Bの選手たちには、普段練習できないAクラスの選手達と練習することで、気持ちを高めてほしいと思い、各コート合同に練習をしました。

お互いの相乗効果でもう少し頑張ってくれると思っていたのですが、なかなかうまくいきません。コートでの、子供たちが練習している表情は、5年前の選手たちと比べて、明らかに違います。「何が違うんだろう?」

 

5年前の選手は、コーチに何を言われても、歯をくいしばって耐えたり、何とか付いていこうと、必死に練習していました。ある事でコーチに叱られたりしたら、二度と叱られないようにしようと、常に周りを見て、いろんなことを感じながら行動していく「察知力」がありました。

今の子たちは、叱られても、反省するどころか、返事だけ適当にしているだけで、何も変わりません。ですから私も「こんな事で」と思う事で、何度も注意をしなければならなかったので、かなり時間をとられました。本当に疲れました。

 

バスから荷物をおろしていても、自分の荷物を下ろしただけで、あとは知らん顔して喋っていたり、班長だけに責任を押し付けて、何も協力しなかったりと、とにかく自分勝手です。一つのチームとしてまとまることができなければ、いい練習はできません。みんなが瞬間瞬間で同じベクトルを向けないといけません。

「お前たちは、お父さんやお母さんやコーチ達に、全部準備をしてもらわないと、練習ができないのか!」何度も言いました。それでも、自分の事は自分で、全部準備していると思っている選手がいることに、あきれました。

 

どんなスポーツも、技術だけを鍛えても強くなることはできません。去年まで、名古屋グランパスユースのU18で監督をしていた、朴さんの言葉です。

「Jクラブユースだから自分だけがうまくなればいいのではなく、仲間やチームを思う気持ちが大事。この子たちも最初のうちは、試合の勝敗が途中で決まってしまうと、それ以上のファイトができなくなることもあった。技術があっても、勝てないとわかると、モチベーションが上がらずに、技術も発揮できない。でもそれではダメです。

チームとしてモラルがあるか、選手一人ひとりが人としてのモラルを持っているかどうかが、サッカーにおいても非常に重要になってきますから、0-3になっても、試合に出られない選手がいる中で、自分が試合に出ている幸せを感じたら、最後まで一生懸命、1点目指して戦う。これが人としてあるべき姿だと思います。」

さらに「サッカーのトレーニング、サッカーと過ごす日常を介して、人間教育もおこなわれていることを、決して忘れてはならない。そこには、Jユースだから、高校だからというのは存在しない。あくまでプレーをするのは人間、指導をするのも審判も、サッカーにかかわるすべては人間である。だからこそ、サッカーがうまければいいのではなく、人間としての懐の深さ、モラルなどが必要であり、サッカーを形成するために欠かせない要素である。そこが欠けていれば、サッカーは成立しないし、そうした選手はベースがないのと同じ。つまり土壌がなければ、選手として積み上げていくことができない・・・」

 

試合をする時「誰と対戦したい?」と聞くと、だいたい自分より強い選手を指名しますが、強い選手と試合すると、確かに面白いし、モチベーションも高いです。でも「絶対に勝ってやる」という気迫は、残念ながらあまり伝わってきません。

最初は頑張っていますが、ゲーム差が広がってくると、諦めモードになる選手が多いです。これではただの自己満足です。負けても意地を見せてくれると、もう1度戦わせてみようと思うのですが、そんな試合は少なかったです。

 

状況の変化にも対応できない選手がいました。試合中、相手が作戦を変えてきたりしたときに「どうしたらいいの?」と焦ってしまう。自分が勝っているにもかかわらず、精神的に下がってしまって、逆転負けしてしまう。相手も負けたくありませんから、必死になってきます。その気迫に押されてしまって逆転されてしまう。そんな状況を変えていくためには、自分が元気を出すしかありません。その元気がほしいです。

 

3日間の合宿の中で、普段見られない選手たちの強さと弱さが見られて、良かったです。
特に最近入ってきた生徒は、まだよくわからないところがあったし、ずっとIWAMOTOで練習してきた選手も「こんなに成長している!」と思う子もいます。小学生は素直でほんとによく頑張っていると、感心することが多いです。食事の時間も早く来て、みんなの為に準備をしたり、返事も大きいです。ミーティングの時は、いつも前の方で話を聞いていました。このまま成長していってほしいです。

 

一つ残念だったのは、ある2人のコーチが、寝坊をしてミーティングに参加できませんでした。途中で起きて参加したいと言ってきたのですが、参加させませんでした。

2日目のミーティングで、みんなに謝罪してもらいましたが、涙ながらに「真剣にやってください!」と訴えてきた生徒に対して、かなり反省していました。もちろんコーチ達も人間なので失敗もあります。でも今まで合宿をしてきた中で初めての出来事でした。皆さんには本当に申し訳なく思っています。

2人のコーチには、合宿が終わっても、ジュニアたちの為に、できることをやってあげてほしいと、話をしました。

 

そんな内容で、3日間の合宿を終えることができました。私の感想は、「思ったように進まない合宿」で、戻ってきてから迎えに来てくれていた一部の父兄の方に、正直に感想を話しました。

合宿後の生徒たちは、以前より元気よくみんなで協力しながら練習しています。出来れば、年内にもう一度合宿ができれば、いいチームができていくのではないかと思い、その時期を考えております。どんな形になるかわかりませんが、良いチームを作るために頑張っていきますので、ご協力よろしくお願いいたします。

また、最後になりましたが、今回もたくさんの方に、差し入れをいただきました。ジュースは何本あっても足らないので、本当に助かっております。この場を借りてお礼申し上げます。

今の子供たちを取り巻く環境は、年々悪くなっています。訳のわからない事件が多く、暗い世の中になってきました。IWAMOTOに来ている子供たちには「夢」を見つけて、少しぐらいの困難に負けない強い子に育ってほしいです。


ありがとうございました。

Back Number
2006年夏合宿

2006年フロリダ遠征

2007年夏合宿

2008年夏合宿