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ジュニア夏合宿を終えて
決断できない
今回の合宿のテーマは、「自分で決断する」「自分で責任を取る」「感じたまま行動する」、この3つをテーマに子供達に話をしました。
普段の生活で、「休みの連絡を自分で出来ない」「忘れ物をしても自分で取りに行かない」「食べ物の好き嫌い」など、本来自分で解決しなければいけない問題を解決できていない子供が多く見受けられます。休みや遅刻の連絡をしても、理由まで話せる子は本当に少なくなりました。
子供達は、テニスが好きで、テニスクラブや部活に練習に行きます。でもテニスをさせてもらってる事に感謝できない子供が多いですね。口では「お父さんお母さんに感謝してます」とは言うものの、本当に心から感謝している子は何人いるのでしょうか?
今回の合宿では、テニス以外での生活についても、子供達にいろいろ注意してきました。
<準備をする>
一言で準備をすると言っても、いろいろな準備があります。明日、試合があれば、ラケット、シューズ、ウェアーも何枚用意してなど、道具をそろえたりすることは出来ても、真剣に試合をシュミレーションしたり、時間があれば、素振りをしたり、また明日の朝は何時に集合だから、何時に起きて、ご飯を食べて、着替えて、顔を洗って、途中でコンビニに寄るからやっぱり何時に起きよう・・・そのために、今日は何時にお風呂に入って、ご飯を食べて、何時に寝る。ここまで考えて行動できる子はなかなかいませんね。仮に頭で考えられたとしても、行動できる子は少ないと思います。何時にお風呂に入ろうと思っても、面白いテレビを見たいから、それ見てからにしようと予定を変更してしまって、結局予定が遅れてしまい、寝るのが遅くなってとドンドンずれてしまいます。自分で目標を決めたらよほどのことが無い限り実行していく、そんな気持ちの強さが必要だと思います。
今回の合宿でも、「バスから荷物を降ろそう」と決めていても、最終日まで実行できた子と、最初だけ実行して、後半は知らん顔の子供と別れました。最後まで実行できた子は、合宿中みんなのことや練習でもいろいろなことを考えて練習できていました。途中から出来なかった子は、自分のことしか考えてませんでした。たったこれだけでも、視野が広がっていろいろなことが見えてきたりするので、今後差がついてくることでしょう。
<みんなのこと、全体のことを考える>
試合でもそうですが、「相手に勝つ」事ばかり考えていたら、緊張してよいプレーが出来ないでしょう。テニスを始めて一番最初に目標にすることは、「ラリーをつなぐ」ことだと思います。最初は3球ぐらいしか続かなかったのが、5球、6球と続くようになると、ドンドン楽しくなって、そのうち、コントロールできるようになったり、球が速くなったりと、いろいろなことが出来るようになります。しかし試合で勝とうと思うと、そんな楽しさを忘れてしまって、視野が狭くなり、緊張して負けてしまう選手が多いです。試合でも、自分が勝つことばかり考えず、まずボールをつなごう、余裕が出てきたら、もっとコースを狙おう、速い球を打ってみよう、ネットへ出て行こう、こんな感じでいろいろなことが出来るようになると、試合中も楽しくなってプレッシャーも楽しめるようになります。
試合の時だけ、このような気持ちでプレーしようと思っても、なかなかできるものではありません。普段の練習の中では勿論、毎日の生活の中でも全体に目を向けて、いろいろなことに気づいていく努力をしてほしいです。そうすれば、すぐに良くなるわけではないですが、少しずつ周りが見えてきて、視野の広い子が増えてくると思います。
最近多いのですが、自分より弱い子には強いくせに、自分より強い子にはまったく自分のテニスが出来ずに負けてしまう子がいます。心に余裕が無いのだと思います。
<ゴミを拾う>
今回の合宿で、子供達に一番多く言ったことは、「気づいたらゴミを拾う」。自分の目の前に、ゴミが落ちていてもなかなか拾わない子がいます。めんどくさかったり、自分が落としたゴミじゃないとか、誰かが拾うだろうとか勝手に理由をつけて拾わないのです。目の前にゴミが落ちていたら、何も考えず、すぐに拾ってほしいものです。これも決断する練習です。最初は、ゴミを拾おうと思っても、少し考えて、汚いとか、カッコ悪いとか、誰かが拾うだろうと2次的な情報が頭の中に入ってきます。そうするとなかなか拾えないのです。
そんなこと考えずにパッと拾える子は、テニスの試合でも瞬間的に決断できていると思います。テニスはラリーの中で一つ一つ決断していく競技です。「このボールを打ち込むぞ!」と思っても、「ミスしたらどうしよう?」と2次的な情報が入ってきてしまうと打てなくなったり、中途半端に打ってミスしてしまったり、結局ポイントを取られてしまうことが多いです。そのプレーとゴミ拾いは関係ないと思うかもしれませんが、決断することに関しては同じだと思います。子供達にはゴミ拾いだけでなく、いろいろなことを速く決断できる子になってほしいです。そのための第一歩がゴミ拾いでした。名古屋高校テニス部の宮尾監督は、生徒達に「ゴミ拾いをしろ!」とよく言っていました。私は同じことだと思います。
<親のせい、他人のせいにしない>
試合で負けたら、「コートが悪い」「風が強い」「相手のボールが速い」など、自分のプレーを反省せずに、周りのせいにする子が多いです。この言葉がどれだけ情けない言葉か自覚してほしいです。特に中学生になってこんなこと言ってるようでは、次の試合でもたいした成績を残せないでしょう。試合に負けるのは自分が普段の生活や練習の中で準備が出来てないから負ける。日ごろから試合を意識した練習、生活が出来ないから負けるんです。そのことを自覚しないといつまでも負け組みです。IWAMOTOのAクラスの生徒達は言い訳をする子は少ないですよ。
<強くなってほしい>
ミーティングで、子供達に、「人間的に強くなってほしい」と伝えました。残念ですが、大好きなテニスでもプロとして生活していける人は、一握りの一握りの一握りです。ほとんどの選手が、高校を卒業したらひと段落します。大学へ進んだ選手でも強い大学へ進学しないと環境が整いません。今は何の苦労も無くテニスに打ち込むことが出来ますが、それも高校までです。就職したら思いっきりテニスに打ち込むのは無理ですね。そうなった時にテニスに区切りをつけて、今度は仕事で「全国大会に行くんだ!」くらいの気持ちで生きて行ってほしいです。私も高校の顧問の先生に「テニスで勝てなくても、その分人生で勝てばいいんだ!」と教わりました。学生のうちからこんな話を聞かされてもピンと来ないかもしれませんが、「いつかはテニスを止めなければいけない」こんな日が来ることを覚えておいてください。それまで悔いの無いように一生懸命テニスを楽しんでください。
今回の合宿では、練習をする姿勢に重点を置いてきました。何気ないラリーの練習でも、いろいろな事に気づいていけば良い練習になります。でも何も気づけなければ、ただ打っているだけで終わってしまいます。それだけでも差が出来てきます。しかしテニスの練習の中だけでやろうと思っても、気づくことが少ないです。普段の生活からいろんなことに気づいていって欲しいです。その中で、「相手のために」とか「何が会っても言い訳しない、他人のせい、物のせい、環境のせいにしない」自分で決断できる強い子になってほしいと思います。親や友達に、何か気に入らないことを言われても、元気を出して頑張ってほしいです。
最後になりましたがご父兄の方には今回もたくさんの差し入れありがとうございました。
雨にも負けず、みんなで頑張って練習して、いろんな事を学んできました。この経験を合宿だけで終わらせるのではなく、今後も継続して一年間頑張れば人間的にも強くなれるし、テニスの成績も良くなると思います。継続できなければ、来年の合宿も同じ事をしていると思います。何気ないことでも一生懸命頑張れば差がついてくることを頭に入れて、毎日の生活を頑張ってください。
ひとつだけ父兄の方にお願いがあります
子供達も頑張って練習をしていますが、頑張っていても簡単にはうまくなれないです。「毎日練習してるのに、うまくならないね」とか「あの子はこんな事が出来るのに、お前は何でやれないの」とかテニスの技術に関することは、あまり子供達には言わない方がいいと思います。テニスの技術に関しては、見ているのとプレーいるのでは、全然違います。見ていて「何であんな簡単なことが出来ないの?」と思っても、出来るだけ見守ってやってください。あまり言い過ぎると子供達がテニスを楽しんでやれなくなります。ただ、「あきらかにふざけて練習をやっている」そんな時はかなり強く叱っていただいて結構です。
私もこの合宿で、「一生懸命やっている振りをして適当に練習している人は上手くなれないだけだからね」と子供達に言ったところ、その言葉に危機感を覚えて頑張った子と、頑張らない子に分かれました。どちらが上手くなるかは言わなくてもわかると思います。子供達自身が自分でこの気持ちに気づけなければ、周りが何を言ってもダメです。やる気があって一生懸命に練習している時は、他の子と自分の子を比較するのではなく、ドンドンほめてやってください。宜しくお願いいたしま
2006年8月 岩本 享浩
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